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blog DETAIL車検切れは罰則の対象になるのか?起こり得るトラブルと対処法を紹介

2022年10月26日

自動車の車検が切れそう、もしくは車検切れになってしまったら、多くの人は慌てることと思います。

「車検が切れてしまったら、どう対処したらいいの?」
「車検切れって罰則の対象じゃなかったっけ?」

そんな疑問が頭に浮かぶことでしょう。

この記事では、車検が切れてしまった際の対処法や、罰則を受ける条件などについて解説します。
万が一に備えて、車検が切れたときの知識を知っておくと安心ですよ。

車検切れは罰則の対象になるのか?起こり得るトラブルと対処法を紹介

車検切れを起こした車は罰則の対象になる?

自動車を公道で走らせるためには、車検を通すことが法律で義務付けられています。
しかし、単純に車検が切れただけであれば、罰則の対象にはなりません。

なぜなら車検とは、自動車が国の定めた保安基準に達しているかどうかを検査し、公道を走っても良いと許可を与える制度だからです。

従って、車検が切れたとしても、保有しているだけであれば罰則を受ける心配はありません。

車検切れの自動車で公道を走った場合

上記したように、車検とは「公道を走っても良い」と許可を受けることを指します。
つまり、車検切れの状態で公道を走った場合は、罰則の対象になるのです。

車検切れで公道を走った場合、道路運送車両法第58条の1(※)違反とみなされ「無車検違反」という罰則の対象となります。
参照:e-GOV法令検索のHP「道路運送車両法」第五十八条

普通自動車の場合、車検は初回で3年、それ以降の継続車両は2年です。
初回車検と継続車検では、車検の有効期限が異なるので注意してください。

車検切れの自動車で公道を走ると受ける罰則

車検切れの自動車で公道を走ると罰則の対象となることは分かりましたが、具体的にはどのような罰則があるのでしょうか。
以下、車検切れで受ける罰則、その他起こり得るトラブルなどについて解説します。

無車検違反の罰則

無車検違反を起こした場合、道路運送車両法108条により6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金が科せられます。

また、交通違反としても免許の違反点数が6点加算されます。
前歴がない場合は30日の免許停止ですが、1回なら90日、2回以上なら免許取り消しとなります。

自賠責保険が切れている場合

車検切れの場合、同時に自賠責保険の契約期限も切れているケースがあります。
自賠責保険は車検と同時に加入することが多く、契約期間も同等か1ヶ月程度長い場合が一般的だからです。

自賠責保険が切れた状態で公道を走ると、車検切れ同様に罰則の対象です。
自賠責保険だけが切れている場合は、1年以下の懲役、または50万円以下の罰金となります。

しかし、車検と自賠責保険の両方が切れている場合は、1年6ヶ月以下の懲役、または80万円以下の罰金が課せられます。

車検だけではなく、自賠責保険切れにも気をつけてください。

任意保険が適用されない

たとえ車検切れの自動車による事故でも、原則的には任意保険の補償対象になります。
しかし、保険会社や保険の内容によっては「車検切れの自動車の補償はしない」と契約書に明記される場合があるため注意が必要です。

また、車両保険や人身損害補償の場合、契約者に重大な過失があるとみなされると補償の対象外とされるケースがあり得ます。
何をもって「重大な過失」とするかは保険会社によって異なりますが、無車検違反の場合は「契約者に重大な過失がある」とみなされるケースが多いようです。

車検切れの際の対処法

車検が切れてしまうと、公道を走ることができません。
そうなれば、敷地内から自動車を出すことも難しくなるため、自分で対応ができません。

では、車検が切れてしまったときは、どのように対処をすれば良いのでしょうか。
結論から言うと、車検切れの自動車の対処法は、その自動車を今後も使用するかどうかで異なります。

仮ナンバーの発行

車検切れになった自動車を今後も使用したいのであれば、仮ナンバーの発行が一般的です。
仮ナンバーとは、赤い斜線の入ったナンバープレートのことで、これを使用すれば一時的に車検切れの自動車を公道で走らせることができます。

仮ナンバーを発行するには、以下が必要となります。

・車検証
・運転免許証
・印鑑
・自賠責保険証(有効期限内のもの)

お住まいの地域の市役所役場で、上記の書類等を持って手続きを行えば、当日中に仮ナンバーを発行してもらえます。

仮ナンバーの貸出期間は3~5日で、どこに向かって自動車を運転するのかも予め申告する必要があるので、注意してください。

引き取りサービスを利用する

車検業者の中には、車検切れの自動車を引き取り、車検を行ってくれるサービスを展開している業者もいます。

業者によって料金体制やサービス内容が異なるケースが多いですが、自分で車を運転して車検場まで運べない場合は、こういったサービスを利用してみると良いでしょう。

売却してしまう

車検に出すには、数万円から十数万円の費用がかかるため、今後乗る予定がない自動車であれば、中古車買い取り業者へ売却するのも一つの手です。
中古車の査定は、一般的に傷や汚れ、乗車距離などで判断され、車検が切れているかどうかはマイナス要素にはならないケースが多いです。

通常の中古車と同じように、外装や内装をきれいに掃除した上で査定をしてもらい、一番高値がついた業者へ買い取ってもらいましょう。

廃車にする

故障したまま放置して車検が切れた、という場合は、中古車業者にも買い取ってもらえないケースがあります。
そうした場合は、思い切って廃車にするのも良いでしょう。

廃車にする際も、中古車と同様に複数の業者に見積もりをとり、一番条件の良い業者を選ぶようにします。
業者によっては、事務手続きの代行や自動車税などの還付申請などを代行してくれるところもあるので、なるべく多くの業者から選ぶことをおすすめします。

まとめ

車検切れは、それ自体が罰則の対象にはなりません。
しかし、車検切れの自動車を公道で走らせてしまうと、法的な罰則を受ける他、さまざまなトラブルの原因となります。

車検が切れてしまったら、絶対にその自動車を公道で走らせてはいけません。
交通違反や前歴がない場合は罰金だけで済むことも多いようですが、悪質だと判断された場合は、逮捕されるケースもあり得ます。

もし車検が切れてしまったら、ここで紹介した方法を参考に速やかに対処をしてください。

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