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blog DETAILラジエター修理・交換の注意点と損傷したときの対処法

2022年02月21日

燃焼を繰り返すエンジンは、高温になります。その温度を一定に保つ役割を担っているのが、ラジエターです。ラジエターに劣化や損傷が発生すると、走行不能になるだけでなく、エンジンが壊れることもあります。
この記事では、ラジエターが壊れたときの応急処置や修理、交換する際の注意点を解説します。
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ラジエター修理・交換の注意点と損傷したときの対処法

冷却システムで重要な役割を果たすラジエター

ラジエターは、エンジン熱で高温になったクーラント液を冷やす装置です。高温になるエンジンを、直接冷やすのはクーラント液です。クーラント液は、冷却水とかLLC、スーパーLLCとも呼ばれていますね。クーラント液は、エンジンの循環経路を通ってラジエター内に送られます。ラジエター内で、外気の風や冷却ファンによって冷やされ、また循環経路へ。これを繰り返すことで、エンジンの温度を一定に保つシステムになっています。ラジエターが損傷すると、クーラント液が漏れたり、冷却が十分にできなくなったりします。

当然、エンジンは高温になって正常に作動しません。一般的にオーバーヒートと呼ばれる状態ですね。軽症であれば、アイドリングが安定しない、エンジン回転が上がらないといった程度で済みます。しかし、重症になるとエンジンが止まり、ボンネット内から焦げた匂いが立ち上ります。最悪の場合は、エンジンが焼き付いて修理不能に陥ることも。ラジエターの機能がいかに重要か、容易に想像できますね。

ラジエターの寿命を縮める最大原因はメンテナンス不足

ラジエターの耐用年数は、一般的に10〜12年といわれています。構造がシンプルなので、壊れにくいパーツですね。日頃のメンテナンスをしっかり行っていれば、耐用年数はさらに伸びることもあります。劣化が早まったり耐用年数が短縮したりする主な原因は、メンテナンス不足が考えられます。例えば、クーラント液の劣化。クーラント液には、防錆剤が含まれていますが、経年使用で効果が弱まってきます。効果が弱まると、クーラント液の水分による侵食が始まり、ラジエターフィンに錆びが発生。その錆びの部分の金属がもろくなり、クーラント液が漏れ始めるわけですね。クーラント液は、種類によって変わりますが、LLC(ロングライフクーラント)で2〜3年、スーパーLLCで7年または16万kmが目安です。

劣化すると、クーラント液の色が濁ってくるので目視で確認できます。定期的にチェックし、劣化の症状がわずかでもみられたら、早めに交換しましょう。その他、ラジエター周辺部品の劣化も故障原因になります。ホース類や冷却ファン、ラジエターキャップなど周辺部品は数多くあります。こちらも、定期的なチェックとメンテナンスが必要ですね。また、前車からの飛び石や路面からの突き上げでラジエターを損傷するケースもあります。稀なケースですが、小さな傷穴でもクーラント液は漏れて確実に減少します。飛び石や突き上げで異変を感じたときは、停車してラジエター下をみてください。クーラント液が垂れていたら即、ラジエター修理が必要です。
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走行中にラジエター損傷が発生したときの対処法

ラジエター損傷で、最も怖いのは走行中の異変です。ただし、フロント大破のような事故でない限り、急に走行不能に陥ることはありません。何かしら兆候が表れるので、それを見逃さず安全な対処法を取ってください。最も分かりやすいのは、メーター内の水温計です。メーター両端にC(cool)とH(hot)が表示されており、その間に針があります。水温が正常であれば針は中央からややC寄りですが、異常が発生すると、針はH手前の赤いラインに近づいていきます。そこまで針が達したら、走行は危険なので、速やかに安全な場所に停車してください。その際、エンジンはかけたままにしておきます。回転の低いアイドリング状態であれば、冷却システムが働いて温度を下げることができます。

最も安全な対処法は、JAFや任意保険会社のロードサービスを呼ぶことです。近距離の目的地までたどり着きたいときは、冷却水を補給します。応急処置としては、コンビニや自販機の水でも大丈夫です。ボンネットを開け、リザーバータンクの目盛りが示す上限まで入れてください。水温計の針が下がったらできるだけ低速で走行し、温度を上げないようにしましょう。なお、水温を早く下げようとしてラジエターキャップを開けるのは厳禁。沸騰したクーラント液が噴出し、大やけどする恐れがあります。一度水を入れると、腐食が早まるので応急処置後は、ラジエターを交換してください。

ラジエターの修理・交換は専門業者に任せる

ラジエターが損傷したらDIYでの修理、交換はほぼ不可能です。修理には、専門知識とスキル、専用工具や修理スペースが必要です。未熟な修理・交換で、走行中に不具合が発生して事故につながった、なんて事態は避けたいもの。ラジエターの修理・交換は、専門業者に任せるのが最善策です。でも、そこで気になるのが費用ですね。修理の相場は、大体20,000円前後です。しかし、これはラジエターフィンや周辺の腐食した小さな穴を塞ぐ程度の修理費用です。ラジエター本体が古いと、修理してもまた他の箇所で穴が発生する可能性があります。ラジエターは、損傷したら交換する方が結果的に安くなります。交換費用の相場は50,000〜60,000円前後です。

ただし、車種によって、また周辺部品の損傷によっても相場は大きく変わります。特に、輸入車は100,000〜200,000円、それ以上になることを想定しておきましょう。修理・交換を依頼する専門業者は、ディーラーでもいいのですが、やはり費用の高さが難点。その点、信頼度の高い修理業者であればコストを抑えることができます。例えば、有限会社オートサービスナカヤマは、25年(2022年現在)の社歴を持ち、法定点検整備は年間1,500台以上の実績があります。スタッフは、豊富な専門知識と高いスキルを持ち、ユーザー目線で相談に応じてくれます。ラジエターの修理・交換は、有限会社オートサービスナカヤマに任せれば安心ですね。

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