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blog DETAILCVTとはギアでは無く油圧で変速する車の方式!メリット・デメリットを紹介

2023年12月27日

自動車の世界は技術の進化により、常に新しいトランスミッション方式が登場します。
その中でもCVT(Continuously Variable Transmission)は日本で広く使われている方式です。

CVTは、従来のオートマチックトランスミッション(AT)とは異なり、ギアを使用せずに油圧を利用して無段階に変速する車両です。
本記事では、CVTの基本的な仕組みから、そのメリットとデメリット、代表的な車種について詳しくご紹介します。

CVTとはギアでは無く油圧で変速する車の方式!メリット・デメリットを紹介

CVTとは

CVTとは、Continuously Variable Transmission(無段変速トランスミッション)の略称で、日本語では「無段変速トランスミッション」とも呼ばれます。

このトランスミッション方式は、従来のAT(オートマチックトランスミッション)とは異なり、ギアを使わずに連続的に変速する特徴を持っています。

CVTとは油圧で変速する車のこと

CVTは、油圧を活用してエンジンの回転と車輪の回転を調整し、最適なトルクと速度を提供します。
この方式にはいくつかの種類があり、主要なものにベルト式CVT、チェーン式CVT、トロイダル式CVTがあります。

ベルト式CVT
ベルト式CVTは、ベルトと2つのプーリーを使用して変速を実現します。
エンジンの回転数に合わせてプーリーの直径が変化し、効率的な変速を可能にします。
この方式は一般的に小型車に採用されています。

チェーン式CVT
チェーン式CVTは、ベルトの代わりにチェーンを使用して変速します。
チェーンの伝達方式はベルトよりも耐久性が高く、高出力エンジンに適しています。

トロイダル式CVT
トロイダル式CVTは、ベルトやチェーンを使用せず、トロイダル(ねじり形状)とプーリーを組み合わせて変速します。
この方式は高効率でスムーズな変速を実現しますが、高価で複雑な構造を持っています。

AT車との違い

CVTとAT車(オートマチックトランスミッション車)の最大の違いは、ギアの有無です。
AT車は通常、複数のギア段数(3速、4速、5速、6速など)を持ち、速度や負荷に応じてギアを切り替えます。

一方、CVTは無段階に変速できるため、加速の滑らかさと燃費効率の高さに優れます。

CVT車を使うメリット

CVT車には、魅力的な利点がいくつかあります。

燃費効率が良い
CVT車はエンジンの回転数を最適に調整できるため、燃費が優れています。
高速道路でのクルージングから都市部の走行まで、様々な状況で燃費が向上します。

変速が滑らか
CVT車は無段階に変速するため、加速や減速が非常に滑らかです。
エンジンの負荷を最適化するため、運転中の快適性が向上します。

低コストで生産可能
CVTの設計は比較的単純で、変速段数を増やすのが容易です。
これにより、車両価格を抑えやすく、消費者にとって魅力的な価格設定が可能です。

CVT車を使うデメリット

一方で、CVT車にはいくつかのデメリットも存在します。

故障しやすい
CVTは複雑な構造を持ち、高いトルクや過度な負荷にさらされると故障しやすい傾向があります。
急な加速や発進、長時間の過度な走行はCVTに負担をかけ、故障のリスクを高めます。

低速と高速は燃費が悪い
CVTは中速での燃費が優れている一方、低速と高速では燃費が悪化することがあります。
高負荷走行や都市部での低速走行においては、燃費向上の効果が限定的です。

CVTは街乗りに向いている車

CVT車は特に都市部での街乗りに向いています。
その滑らかな変速と燃費効率の良さから、渋滞や都市交通でのストップアンドゴーの運転に最適です。

小回りの利くコンパクトカーや小型SUVなどがCVTを採用しており、都市生活に便利な選択肢となっています。

代表的なCVT車

CVTを採用した代表的な車種は多く、日本の自動車メーカーからさまざまなモデルが登場しています。

中でも、レクサスUXやトヨタRAV4、ハリアー、新型レヴォーグ、フォレスタースポーツなどは、CVT技術の進化を示す典型例と言えます。
これらの車種は燃費効率と快適性を両立させたモデルとして人気を集めています。

DCTやAMTとは?

CVTと同様に、自動車業界ではさまざまなトランスミッション方式が存在します。
その中で注目すべきものに、DCT(デュアルクラッチトランスミッション)やAMT(Automated Manual Transmission)があります。

DCTは2つのクラッチを備え、高速かつスムーズな変速を実現します。

一方、AMTは手動トランスミッションと自動クラッチを組み合わせ、自動運転と手動運転の両方を楽しむことができます。

今回は、CVT(無段変速トランスミッション)の基本的な仕組み、そのメリットとデメリット、代表的な車種について詳しくご紹介しました。
自動車産業は常に進化し、新しいトランスミッション技術が登場することで、運転体験も向上しています。

CVTはその中でも注目すべき技術の一つであり、今後の自動車市場でますます重要な役割を果たすことでしょう。
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